Pierre Boulez(作曲家)

2017/05/12

彼は若かりし頃は「権威や歴史」へ反発していた。
しかし、そんな彼はいつの日にかもっとも大きな「権威」になってしまった。 作響と分析と現代音楽界の権化に。
いかに分析不能な曲を作るかに腐心し、そして他の作曲家の曲を片っ端から暴き出すようになった。...
今の現代音楽家達に有る様な「彼への尊敬」は私には皆無である。

ただ、彼の迸る熱意がホンモノであることは分かってきたのである。そして、歳を経る毎に少しずつ変化していったことも。

初期のピアノ・ソナタなどは愚の骨頂。
分析不能かどうかに力点をおいたSystematicの極みの様な音響。それが少しずつまともになってきた頃の作品がこれ。
シェーンベルクやストラヴィンスキーをあそこまで解体したのは決して音楽的な興味だけではなかったように思う。
負けたくなかったのだ。
しかし、若いときに権力に楯突かなくていつ楯突くのか。いつの間にやら自分が権力になってしまう日が来るのだから。



文責:彦坂




 


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