アヴェイラブル・ノートだけではどうにもならない曲は?

2018/04/05



三木先生のツイートに「Inner Urge」(ジョー・ヘンダーソン)が出ていたので興味津々。

先生ですら難しいというのは何故?
通常のバークリー式では勿論、「So What」の様に分かりやすいモーダルでもない世界があるのです。
しかし、無調ではないという。

調性の範疇なのですが(コードネームで書けるのですから当然)、キー(旗艦店)ではなく本当にトーナリティ(支店/あくまでもここだけの喩え)だけで出来ている曲があるのです。
モンクなんかも結構作っていますし、同じサックスならW.ショーターなんてとても意識的です。
意外なところだとシダー・ウォルトンなども面白い曲を作ります。

バップ式ではあくまでも各店を巡回していくのがお作法だったのです(徒歩だろうが飛行機だろうが)がこの辺りになってくると、いかにザックリ捉えられるか、曲全体を俯瞰できるかという力が問われるのです。
パーカーはもっと昔に自然にそれをやっていた稀有な存在です。

ここでは2つのやり方を示しました。
コードとメロディを分離するというモーダルな発想は発展的なアドリブには必須です。
トミー・フラナガンが2度目の「Giant Steps」で見せたようなあくまでもバップの名人芸で乗り切るのも限界がありますから。

一つ目は大きく一つのリディアン(頭で中心さえ切り替えられればメジャースケールでも何でも一緒です)で捉える方法➡①

二つ目はホリゾンタル(ある意味でコードは背景の看板程度に思えば良い)な領域で自分なりの中心を作って歌うという方法➡②

です。
この方法はピアニストやギタリスト(コード楽器)にはなかなかキツいのです。単音の迫力は管楽器に敵いませんから。
尺八で一音だけ吹定するのが一番かもしれません。
ヒントは ゴールをコード(アヴォイドなんてのは無視)では見ないということです。
一(店)点集中で吹くのです。
コードチェンジが無いものはリハモをする、コードパターンを作るのが常套手段ですが、その次はゴールを単音にする。

何と、古臭いと思っている(ジャズマンはそんなことはないはずですが)「ブルース」の発想はここでも生きているのです。
 

文責:彦坂

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