『映画【東京裁判】小林正樹/監督(1983)』

2019/07/22 []

監督:小林正樹

音楽:武満 徹

ナレーター:佐藤 慶



記録映画は空気感が伝わる。

当時「やらせ裁判」が当たり前の様に行われていたことがよく分かる。



道義的に正しいかどうかや真実の追求が目的ではなく、連合国側に都合のいいストーリーを作るための布石を打つ為の裁判。



※しかし、アメリカが選任した弁護士は本気で日本を弁護しているのは事実だったようだ。結果が決まっている茶番劇だとしてもすごい迫力である...アメリカの底知れぬ強さはこんなところからも感じられる。



ドキュメンタリー映画として殆ど音楽を付けていないのが素晴らしい。4時間あるけれども....こういうものを見て凄く昂奮し、「我々は洗脳されているのだ!立ち上がれ日本国民よ!」とか言い出す人が居るが。

何故に、そんな短絡的に考えることができるのか私は不思議で仕方がない。

普通に三、四十年も生きていれば世の中が「道義」で動くものではないことくらい分かるだろうに。

正しいか間違っているか等そもそも誰も分からないものなのだよ。人間の歴史なんてのはもっと深くてえげつのないものだ。



私だって相手が襲ってきたら殺すだろう。

拳銃を突きつけられて、家族が生け贄の様になっても本音を吐き続けられるか保証はないよ。



原爆を喰らうまで戦い続け、負けた。

根本的には法律なんてものは人間の本性とは全く関係のないこと。非常時には役に立たない。



戦争を禁止し、軍備自体を禁止する法律が世界のどこからも出ては来ないし、有ったとしても守られて居ないのだから。





「平和」というのは努力だけで作られるものではなく、世界の危ういバランスの上に運良く成り立っている様なところがあるのです。



 

音楽豆知識