映画 【恐怖分子】(1986)エドワード・ヤン監督

2019/08/30





【恐怖分子】(1986)エドワード・ヤン監督

出演:コラ・ミャオ、リー・リーチュン、チン・シーチェ、クー・パオミン、ワン・アン、マー・シャオチュン
監督:エドワード・ヤン(楊徳昌)
脚本:エドワード・ヤン、シャオ・イエー
撮影:チャン・ツァン
編集:リャオ・チンソン
音楽:ウォン・シャオリャン

59歳の若さでガンにより、この世を去った鬼才エドワード・ヤン監督の「第三作」。

全く関連のない3つの日常(ある夫婦の破綻、若者の非行、殺人事件)が交錯していく。
人々は平和な日常を望みながら、どこか非現実をも求めている。
ゴダールの様なリアリズム、それは映画にとっては「二重の虚構」にすら思えるがサラッと撮られているのが好ましい。
音楽も要らない、携帯もパソコンも要らない。世の中の感性は科学の進歩と反比例している。

徹底して無駄を排除したカット割の合間合間に「象徴(アーティスディック)」なシーンが挿入されている。

・机の上に置いてあった空き缶が転げ落ちる。
・女性が横断歩道で倒れる。
・延々と鳴り響く黒電話。
・唯一流れるプラターズの「Smoke gets in Your  Eyes」

全てが映画を作る一分子になっている。 

人気役者やテレビドラマで「予行演習済」のキャラクターを登場させ「客に考えさせない」最近の易しい日本映画が忘れたものをたくさん思い出させてくれる映画である。



文責:彦坂

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