ベーシストが見たトニックへの道のり

2019/09/12



さすがに濱瀬さん(以下ラング)も「Ⅴ-Ⅰ」という進行が倍音列に基づいたものだという点は否定はしていない。ただ、そこからは「ブルー・ノートが持つ不思議な進行感」を説明できない。

実は「Ⅳ-Ⅰ」という進行が「Ⅴ-Ⅰ」と同等の強度で存在するのではというところに目を付けたのである。それはベーシストとしての体験に裏打ちされている➡a)

ラッセルであればこれは「リディアン・トニックの移動」であっさり片付くのだが、ラングはそこを何とか「機能和声の様に」厳密化したがっているのを感じる。
彼は上方にできる現象が同様に下方にも「鏡」の様にできるはずだと仮説を立て、例えば「第5倍音」であれば下方に虚数として「1/5倍音」が有っても良いはず。
と無意識の(主観的)倍音を補填することにより、新たな体系を作ったのである➡b)

続く

文責:彦坂
 
 

音楽豆知識一覧