雨の樹 素描-メシアンとの関係

2020/02/09


武満さんは決して一つの理論や手法に偏らない人でしたが、割とストレートにメシアンの旋法を使っているところもあります。
この曲の冒頭などは典型的な例です。

ただ、移調の限られた旋法の弱点は主音(トニック)という概念を無視していることです。ディミニッシュはどう転回しても同じと捉えるのは非常に「垂直志向」に偏っています。

本来は限定旋法ですらも意識的に使えば移調に制限などないのです。半音階すらも。
それは、バルトークが証明しています。

ただ、それを感得するには異常な耳の良さがないと無理かもしれません。
私の様な絶対音感が無い人間には半音階を区別して聴くということはなかなか難しいものです。聴かせ方次第ではありますが...。


文責:彦坂

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