三声のオルガヌム 作曲:ペロティヌス(ペロタン)

2022/02/23

 


旋律の主音はレ(D)と考えられます。
12世紀後半から13世紀にかけて活躍したとされるフランス(確実な記録はない)の作曲家ペロタンは完全五度和音(空虚五度)を基軸に、三度や六度和音は「古典和声の見地」からすると経過音、刺繍音、倚音、逸音のように扱っているのが見てとれます。
これは現在の三度や六度を含めた和音を基礎とする現代の感覚とは異なっていたということです。
あくまでも旋律線が優位であり、和音は結果的に出来ている様にも捉えられます。
現代と共通している感覚は「同じ音程」を繰り返さないということでしょう。
最終小節のみ例外なのは、ここに歌詞の切れ目で終止が存在しているからです。



文責:彦坂

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