ハンガリーの作曲家からの考察

2023/09/03


かなりマニアックなお話。
リスト、バルトーク、コダーイ、リゲティを生んだハンガリーにはまだ知られていない作曲家がたくさん存在します(これはほんの一部です)。
あとはロシアの広大な沃野を探ることでしょうか。それが音響作家ばかりの地獄(天国に感じる人も居る)から抜け出すヒントです。
私の個人的な好みで、映画音楽で活躍したミクロス・ローザ(ロージャー)も入っています。彼はジェリー・ゴールドスミスをも虜にしました。
フランスでいうと、ラヴェルの方が遥かに作曲家として優れているのに、世界的な評価や専門家の好みの多くはドビュッシーに傾きます。
これは彼が「作響」も「作曲」であると価値観の転換を促したからです。19世紀➡20世紀を乗り越えたポイントはそこにあるのです。
但し、最近の作曲界はあまりにも「音響」に傾きすぎてメロディやモードを忘れています。ラヴェルが偉大であるのはそのエクリチュールの洗練のみではなく、彼が旋法の色合いを熟知していた点にあります。その点ドビュッシーはまだ甘い。
しかし、甘いからこそ自由にもなれたとも言えます。それが人生にも表れているのです。
どちらが良い悪いなどという話ではありません。
「完璧」はつまらないともいえますし疎み、潰されるのです。

(ハンガリー人=マジャール人とは限りませんが一応書いてあるだけです)



文責:彦坂


 

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