「雪が降る町」(1992)/ユニコーン 作曲:奥田 民生-ボイストレーニングのプルメリア音楽教室ー

2019/12/06

★究極の作曲講座その3★ 【天才には敵わない...】

「雪が降る町」(1992)/ユニコーン 作曲:奥田 民生

相変わらずのマイペースで「モード」絡みのお話をしましょう。

ひとくちに「作曲」といっても大きく分けて2種類あります。

・「歌もの(歌謡曲やポップス」
・「インストゥルメンタル(映画音楽やクラシックのピアノ曲や交響曲)」の2つです。


それでは本日の題材は、
1986年に結成されたバンド「ユニコーン」の奥田民生さんの名曲「雪が降る町」です。

いやあ、この曲は泣きましたね。
色々な意味で。
何て美しい曲だろう、何でこんな簡単なコードなのに俺は書けないんだろうと。

例に漏れず、メロディをモロダシしてはいけませんから、メロディの核となるような音をガイドで書きました。
コードも「Cメジャー」(Org.D)に移調してあります。
イントロの部分も実は結構面白いのですが、膨大な量になってしまうので取り合えずAメロの分析をやりましょう。

まず、出だしから・・・
「Bm7-E7」の連続って。。。

勿論、最近に限らず昔から曲が必ずしも「ドミソ」(Ⅰ度)から始まらないものはたくさんあるのですが、これは衝撃的です。
下に一応「機能和声、コード理論式」の度数分析を書いてありますが結果的にほぼ意味を成していません。

なぜなら、この曲は「メジャー・マイナー」の論理のみでは作られていないからです。
私が「泣いてしまう」曲は大体がモーダルなものが混じっているのですね。

音楽学校で先生から「さあ皆さんCメジャーの曲を書いてみましょう!」と言われてこの出だしを持っていったら、先生ビックリしてしまうかも・・・

スティービー・ワンダーの時にも実は近いことが起きていたのですが、基本的にKeyというのは調性音楽(特にメジャー・マイナーが支配的なもの)にとっては絶対的なものです。
つまり、ダイアトニックコードに入らないものを使うときには「できる限り近親関係になるように」調整して配置するのが鉄則なのです。

この「E7」はCの並行短調の「Am」のドミナント7thでもあるので、使うこと自体は当然問題ないのですが、その前に付随するⅡm7を(♭5)してあげるのが常套手段なのです。

しかし、試しにこの民生さんの「Bm7」を♭5したときの何とダサいことかw
一気に「人情モノ」になってしまいます。

その後もこれまでと同様、「モード分析(ここではあえてリディアンオンリーですが)」と「メロディの傾向(コードとのアンマッチ具合)、調性(トーナリティ)の動きを記してみました。

冒頭「2小節目」の「G♯」が6小節目にキャンセル(ナチュラル)され「G」になるときの「快感」。
その手前の「Bm7-E7」から「Am又はA△」に来ると思っていたら、グワッと「♭系」に振られて「F△(C♯、F♯が一気にキャンセル(ナチュラル化)」に行くときのキュンとくる(古いか)「懐かしさ」、「切なさ」を皆さんも感じますか?

これを、「こんなコード進行はおかしい」
「これは♭Ⅵ度に行った偽終止だね」などと言っているレベルではダメ!なのです。
まさに「感じる」かどうか。


閑話休題。

スリーコード(3和音)というのをナメてはだめなのです。(7thですらある意味飾りです)
モードの根幹は「スリーコード」の方が強く表現できるのです。
「アクセサリー」をつければ付けるほど、「化粧」をすればするほどホンモノが何だか分からなくなるのと全く同様です。

カラーリングは「歌」で行なえばいいのです。
コードの動きが求めているものを、「メジャーやマイナーキー」やらの「機能和声理論」という「足枷(かせ)に囚われず「声(メロディ)の力」で誘導していくくらい威力がヒットソングを生み出すのです。

細かい分析は非常に専門的なので本当に興味がある方は習いにいらしてください(笑)

ただ、この分析を見るだけでもコードが「Tonic」から、若しくはあるコードから「♭系」に行くのか「♯系」に動いているのか。通常習う機能和声、コード理論とどう異なっているのかは必ず分かってくるはずです。

ヒントはひたすら「聴き」「歌い」、「感じる」ことです。





文責:彦坂































































 


 

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