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Column[ コラム ]

音域を広げる練習方法4選!音域の確かめ方やNGな歌い方も解説

音域を広げる練習方法4選!音域の確かめ方やNGな歌い方も解説

音域は出せる音の高さ範囲のことで、声域とも呼ばれます。一般的に男性の音域は低く、女性の音域は高いと言われています。自身の音域を知っておくことは、歌の上達につながります。また、正しい方法で根気よく練習すれば、音域を広げることができると言われているため、気になる方もいるでしょう。

この記事では、一般的な音域や自分の音域を確かめる方法に加え、音域を広げるための効果的な練習方法を4つ紹介します。NGな練習方法・歌い方にも触れるため、ぜひ参考にしてください。

一般的な音域の広さは?

音域とは出すことができる音の高さの範囲を表す言葉で、歌声で出すことができる範囲のことを別名「声域」と呼ぶこともあります。一般的に男性の音域は低く、女性の音域は高いと言われています。

個人差があるため男性の中にも女性のような高い声を出すことができる人もいますが、一般男性の音域の平均値はG2からG4程度です。これは男性の声帯の振動回数が女性より少ないことが起因していると言われ、日常の会話も女性に比べると低くなりがちです。そのため、低音域の幅が広いことが男性の音域の特徴と言えるでしょう。

一方、一般女性の音域の平均値はG3からC5程度だと言われています。女性は低音域が中心の男性とは異なり、中・高音域を中心に会話するため、低音域よりも高音域の幅が広くなりやすいのが特徴です。

自分の音域を確かめる方法

自分が出すことができる音域を正確に把握することは、歌がうまくなることにもつながります。人によって先天的な声の高さは異なるため、まずは自分の音域がどれくらいなのかしっかりと認識をしておきましょう。

自分の音域は、アプリやカラオケ、ボイストレーニング教室といったさまざま方法で確かめることができます。手軽に音域を調べたい人は、無料のアプリを使うとよいでしょう。声を発するだけでスマホの画面に音域を表示してくれるため、簡単に音域を知ることができます。

また、カラオケで自分の音域をチェックできるコンテンツを利用することでも、自分の音域を確かめることができます。音域チェックのコンテンツがないカラオケの場合は、採点機能を使うと良いでしょう。声の高さが画面上に鍵盤で表示されるため、歌唱の中で自分が出せる音域を調べることができます。

本格的に自分の音域を確かめたい人は、ボイストレーニング教室で調べてもらう方法がよいでしょう。自分で調べるよりも、プロの第三者に見てもらった方が正確に音域を確かめることができます。自分の音域に合った歌を提案してくれたり、問題点を指摘してくれたりするメリットもあるため、歌がうまくなりたい人はボイストレーニング教室を利用することをおすすめします。

音域を広げるには?

音域は、根気よく練習を重ねることで、高音域であれば約1.5オクターブ、低音域は約1オクターブまでは広げることができると言われています。テクニックをマスターすることで誰でも音域を広げることが可能であるため、幅広い音域を習得したい人はトレーニングをすると良いでしょう。

ここでは、音域を広げるのに有効なトレーニング方法について、具体的に紹介します。

腹式呼吸をマスターする

お腹から声を出す腹式呼吸は、歌う際に高音や低音を安定して出すために欠かすことができない、基礎的な呼吸方法です。胸式呼吸よりも呼吸のコントロールがしやすいことから長いフレーズを一息で歌えるようになったり、音の強弱をつけても音程がブレにくくなったりするメリットがあります。

腹式呼吸の練習法は、仰向けになってお腹に手を当てた状態から始めます。腹式呼吸のコツは、お腹をふくらませるように鼻から息を吸った後、お腹をへこませるように口から息を吐き出すことです。スムーズに呼吸ができるようになったら、息を吐き出す際に一緒に声を出してみましょう。

仰向けで声を出せるようになったら、次は立った状態で腹式呼吸を行います。最終的には立ちながら腹式呼吸で声が出せるように、繰り返し練習をして腹式呼吸をマスターしましょう。

声帯を鍛える

声帯は喉にある粘膜のひだであるため、声帯そのものを鍛えることはできませんが、声帯の周りにある筋肉を鍛えることで音域を広げることができると言われています。発声筋と呼ばれる声帯の周りにある筋肉の動きを良くすることで発声が良くなるため、歌がうまくなるためには欠かすことができないボイストレーニングの1つです。

声帯を鍛える練習には、低音から中音、中音から高音へとつなげる動作を繰り返す方法がおすすめです。深呼吸をして上半身をリラックスさせた後、あくびをするように喉を広げます。そのまま「ファー」という声を音域の最低音から最高音まで発声しましょう。最高音に達した後は、今度は反対に最低音まで降りていくところまで行って終了です。

高音になるにつれて発声がしづらくなるという人は、最高音に向けて徐々に力を抜いて発声するとうまく発声がしやすくなります。「ファー」に慣れてきたら「フィー」「フゥー」「フェ―」「フォー」と母音を変えていき、どの母音でも同じように発声できるように練習しましょう。

ミックスボイスをマスターする

ミックスボイスとは、日常的に使う地声と高音を出す際に使う裏声が混ざったような中間の声のことで、「ミドルボイス」とも呼ばれています。ミックスボイスをマスターすることができれば、裏声で出すような高音も喉に負担をかけることなく力強く発声することが可能です。

ミックスボイスを発声するためには、深呼吸を行うことでリラックスした状態を作るところから始まります。息を吐きながら「あー」と発声し、音を少しずつ高くしましょう。このとき、裏声になる直前で「あー」という声をキープすることがポイントです。このトレーニングを繰り返し行うことで、ミックスボイスを習得することできます。

歌う前にストレッチをする

運動と同じで、歌う前にストレッチをして身体をリラックスした状態にすることも、音域を広げるためには大切と言われています。準備をしないまま歌うことは、喉にとって大きな負担です。喉を傷めるリスクを軽減するためにも、必ず事前にストレッチを行うようにしましょう。

ストレッチは、首・表情筋・舌・肩・股関節の5か所を中心に行うことがおすすめです。首や肩を回したり、「あー」「いー」と口を大きく開けて表情筋を動かしたりして、しっかりとウォーミングアップを行いましょう。舌のストレッチでは舌先を前に突き出したり、口を大きく開けて舌が下の歯にくっつくように伸ばしたりします。

また、股関節の可動域を広げることで身体の重心が安定し、腹式呼吸でしっかりとした声を出すことができます。そのため、歌う前にスクワットをしたり、足の裏を合わせたあぐらをかいたりして股関節をしっかりとほぐすのもおすすめです。リラックスした状態で音程を広げるためにも、事前に入念なストレッチをして発声の準備をしておきましょう。

音域を広げたくてもこんな歌い方はNG!

音域を広げるためのトレーニングは、やり方によっては喉を傷めてしまうなど逆効果になってしまうこともあります。喉を傷めることなく正しいトレーニングをするためには、ボイストレーナーが教えてくれるボイストレーニング教室に通うのも有効な手段の1つです。

独学で音域を広げるトレーニングを行う場合は、喉にダメージを与えることがないように正しい歌い方を学んでからするようにしましょう。

ここでは、自分で音域を広げる際に行うトレーニングで注意したい3つのことについて解説します。

●喉で声を出そうとしない

喉が開いていない状態で声を出そうとすると、うまく歌うことができないだけでなく声帯にダメージを与えてしまう可能性があります。喉を傷つけないためにも、しっかりと息を吸い込みながら必ず喉を大きく開くように意識しながら発音するようにしましょう。

●正しい姿勢を心がける

喉の痛みを防ぐためには、正しい姿勢を心がけることも大切です。特に背中が曲がっている状態で歌ってしまうと、空気を十分に吸うことができずに呼吸のバランスが崩れて発声の際に喉に負担をかけてしまいます。呼吸器に十分な空気を送り込むためにも、背筋を伸ばして正しい姿勢で歌うようにしましょう。

●長時間続け過ぎない

音域を広げるためのトレーニングには、繊細な器官でもある声帯に負担をかけてしまう可能性のあるものも多くあります。そのため、トレーニングを行う際には必ず適度な休憩を取りながら、1日15分程度の短時間で行うと良いでしょう。喉の調子が悪い日は決して無理をしないことも大切です。

まとめ

自分の音域を確かめる方法は、アプリやカラオケ、ボイストレーニング教室などが挙げられます。音域は練習によって広げられると言われているので、幅広い歌を歌いこなしたいという方は取り組むとよいでしょう。音域を広げる練習には、腹式呼吸のマスター・声帯の鍛錬・ミックスボイスの習得・ストレッチなどが挙げられます。

なお、本格的に歌の上達を目指したい方は、ボイストレーニング教室などでプロに声域を確認してもらい、自分に合った方法で声域を広げる練習を行うことがおすすめです。