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Column[ コラム ]

低い声の出し方とトレーニング方法は?すぐにできる方法を解説

低い声の出し方とトレーニング方法は?すぐにできる方法を解説

歌いたい曲があるのに低い声が出ずに苦戦している方や、響きのある低音ボイスに憧れているという方もいるでしょう。低い声はトレーニングや心がけ次第で発声ができるようになるので、魅力的な声を手に入れるためにも低音を出す練習が大切です。

当記事では、低い声の特徴や低い声を出したいときに心がけたいポイント、効果的なトレーニング方法を解説します。歌がうまくなりたい方や曲のレパートリーを増やしたい方はぜひ参考にしてください。

低い声の特徴は?

性別に関わらず、低い声は高い声に比べて大人びた印象があり、落ち着いた雰囲気を演出できることが特徴です。低い声でゆっくりと話すと、冷静に話している印象を相手に与えられ、信頼性も高まります。そのため、対話する際は低い声を意識し、落ち着いてゆっくりと話すよう心掛けましょう。言葉の説得力が高まることで、相手に安心感や安定感を与えられます。

また、声に深みが出て、印象に残りやすいことも低音ボイスのメリットと言えます。

例えば、バンドやオーケストラは、メロディを奏でるパートだけでは成り立ちません。ベースやコントラバス、ヴィオラといった低音を出せる楽器が演奏に加わると、音楽全体を支える土台となり、曲全体に深みや安定感を与えています。

同様に、低い声で歌うと曲の深みや安定感が増し、聞き手により強い印象を残せるでしょう。

低い声が出せるようになると、声の持つ魅力が高まるだけでなく、歌える曲の幅も大きく広がります。低い音域は練習によって出せるようになるため、正しい方法でボイストレーニングを行いましょう。

すぐにできる!低い声の出し方は?

地声が高く低い声が出ない、低い声が安定せずきれいな歌声にならないなど、低い声が出せないことに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、低い音域が出やすくなる声の出し方について解説します。すぐにできる簡単な方法を紹介するため、発声方法を覚えておきましょう。

喉を開く

低音を出す際は、喉を開いた状態で声を出しましょう。肩の力を抜いてリラックスし、力を抜いて喉を開きます。

喉を開く感覚が分からない場合は、あくびをしている状態をイメージすると感覚を掴みやすいでしょう。あくびをするときは、多くの空気を取り入れようと自然と余計な力が抜け、喉が大きく開いている状態になっています。

あくびしているときの喉の形をイメージし、舌の付け根や喉仏を下げると、喉を開いた状態を維持できます。低音を出しやすく喉も痛めにくいため、喉を開くことを意識しながら発声練習をしましょう。

下あごを下げるよう意識する

低い声を出すときに、下あごを下げるよう意識することも大切です。あごが上がっているときよりも、深みのある魅力的な低い声が出しやすくなります。

顔を下に向けるのではなく、正面や少し上を向いたまま軽くあごを引くイメージです。口を開けた状態で下あごを下げると、喉の奥の空間が広がって自然と力が抜け、低い声が出やすくなります。

感覚を掴むまでは、不必要な力が入っていないか、顔が下を向いていないかなどを鏡で確認しながら練習するとよいでしょう。

リラックスする

低い声をきれいに響かせるために、全身の力を抜いてリラックスした状態で発声しましょう。

気持ちが焦ると体に力が入り、低音に限らず声が上手に出せなくなってしまいます。よりよいパフォーマンスを発揮するには、リラックスした状態で歌うことが重要です。

肩や首の力を抜くため、発声する前にゆっくり深呼吸をしたり、ストレッチを取り入れたりすることもおすすめです。リラックスして体の力を抜き、胸やお腹で声を響かせるように意識してください。

声を遠くに届けるイメージで声を出す

遠くまで届けるイメージを持って声を出すこともポイントです。遠くに声を飛ばすように歌うと、きれいに響く低い声を出しやすくなります。

口先や鼻先を意識するのではなく、大きな声で離れた人に呼びかけるイメージを持ちましょう。遠くまで届けるようにイメージしながら声を出すと、歌う姿勢にも堂々とした雰囲気が出ます。

ただし、力を入れて叫ぶような声の出し方とは異なるため、注意してください。きれいに響く低音を出すコツは、リラックスして喉の力を抜きながら、遠くに声を届かせるように意識することです。

低い声が出せるようになるためのトレーニング

低い声を出せるようになると音域が広がり、歌える曲の幅が広がります。声の安定感も増すため、もっと低い音域を出せるようになりたいと考えている方も少なくないでしょう。

ここからは、低い声を出せるようになるトレーニング方法について、具体的に解説します。正しい練習方法で、魅力的な低音ボイスを手に入れましょう。

腹式呼吸

腹式呼吸とは、横隔膜を動かして肺に空気を出し入れする呼吸方法です。肋骨を上げ下げして呼吸する胸式呼吸よりも、多くの空気を取り入れられます。

腹式呼吸は発声の基本であり、低音を出す際にも腹式呼吸で呼吸することが大切です。喉に不必要な力が入らず声が安定しやすくなるため、トレーニングでしっかりと身に付けましょう。

腹式呼吸のトレーニングを行う際は、背筋を伸ばして手を腹部に当て、4秒かけて鼻からゆっくりと息を吸います。腹部が膨らむことを確認しながら息を吸い、十分吸い込んだら8秒かけて細くゆっくりと息を吐いてください。呼吸に時間をかけると副交感神経が優位になり、体をリラックスした状態に導きます。このトレーニングを繰り返すと、自然と腹式呼吸ができるようになるでしょう。

腹式呼吸が上手にできない方は、仰向けになったときの呼吸で感覚を掴むことがおすすめです。仰向けになると自然と腹式呼吸になるため、感覚を掴みやすいでしょう。

エッジボイス

エッジボイスとは、声帯を閉じながら出す声のことです。声帯を閉じて発声するため、声というよりはブツブツと途切れた音に聞こえます。ホラー映画に出てくるゾンビや幽霊が発する声を想像すると、イメージしやすいでしょう。

エッジボイスを出すには、声帯の力を抜く必要があります。無駄な力が入っていると、うまく声帯が振動せず、音が出せません。トレーニングする際は力を抜き、リラックスした状態を保ってください。

息を吐く途中で軽く止め、声帯を閉じたまま声を出します。声を出す際は息の量を減らし、自分が出せる最低音で声を出すように心掛けましょう。

エッジボイスをトレーニングすることで、声帯の力を抜いたり閉じたりする感覚を覚えられます。低音域を広げる際はもちろん、表現力や歌唱力の向上にも役立ちます。手軽にできて喉のウォーミングアップにもなるため、習得しておきましょう。

ドッグブレス

ドッグブレスは、短い息を吐くことを繰り返すトレーニング方法です。

口を少し開けた状態で、犬の呼吸を真似するように「ハッハッハッ」と細かく息を切りながら吐きます。すべての息を吐ききったら息を吸って、細かく息を吐く動作を1分程度繰り返します。1日3~5セットを目安に行ってください。

ドッグブレスは、腹式呼吸をする際に必要な横隔膜周辺の筋肉の鍛錬にも効果的です。負荷が大きいため、継続してトレーニングすると曲を歌うスタミナが付きます。横隔膜を自分の意志で動かせるようになることで、低音の安定性向上や息の量をコントロールしやすくなる、声に張りが出るなどのメリットも期待できます。

まとめ

低い声が出せるようになると、歌える曲のレパートリーが増えるだけでなく、曲の深みや安心感が加わって表現力を高めることにもつながります。低い声を出すためには、喉を開きリラックスしながら遠くに届けるイメージで発声しましょう。

本格的に低い声を出すトレーニングを行うときは、エッジボイスやドッグブレスのほか、発声の基本となる腹式呼吸の練習をすることが大切です。また、ボイストレーニングの教室に通えばプロの指導を受けられるのでおすすめです。