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大人はピアノが上達しにくいといわれる理由と上達するためのコツ

大人はピアノが上達しにくいといわれる理由と上達するためのコツ

ピアノはその美しい音色で、世界中で愛されている鍵盤楽器です。ピアノを始めたいものの「ピアノは子どもの頃から習っていないと上達しない」と聞いたことがあり、もう大人だから、と諦めている方も多いのではないでしょうか。

大人のピアノは上達しにくいと言われる理由は多岐に渡りますが、大人になってからピアノを始めても上手に弾くことは可能です。

ピアノを弾くことは、自己表現やストレス発散にもつながります。自分のペースで取り組み、好きな曲やジャンルを取り入れることで、楽しみながら上達できるでしょう。

本記事では、大人はピアノが上達しにくいといわれる理由や、上達するためのコツについて紹介します。「練習しても上達しない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

大人は上達しにくいといわれる理由

大人のピアノが上達しにくい理由は、大きく分けて以下の5つです。

  • 練習しないため
  • モチベーションの維持が難しいため
  • 素直ではないため
  • 片手で弾かないため
  • 記憶に頼っているため

上達しにくい理由の対処法を身に付けることで、効率的に成長できるでしょう。

練習しないため

ピアノの上達には、継続的な練習が欠かせません。しかし、放課後を自由に過ごせる子どもと違い、家事や仕事などの負担によって、ピアノの練習に時間を割くことが難しいと感じる方もいるでしょう。

上達するためには、少ない時間のなかで効率的に練習することが重要です。日々の生活を振り返り、無駄に過ごしている時間がないかを確認し、少しの時間でもピアノ練習に使える時間を作りましょう。

毎日、一定の時間を確保することは難しいかもしれませんが、短い時間でも集中して練習することで、徐々に上達していく成果を実感できます。

モチベーションの維持が難しいため

大人は自己評価や他人の目を気にする傾向があり、失敗や上達の遅さに対して、ストレスを感じてしまうことも少なくありません。また、子どもと違い「何時まで練習したほうがいい」など声をかけてくれる人はおらず、モチベーションの維持が難しいでしょう。

ピアノの上達には、継続的な練習が必要です。発表会に出るなどの目標を持つこともモチベーション維持には有効ですが、自分のペースで練習して上達したいと思う方もいるでしょう。練習の成果がなかなか実感できないこともモチベーションを下げる要因です。

長期的な目標など、具体的に達成できる範囲の目標を持つことで達成感を味わえ、モチベーション維持に効果を発揮するでしょう。

素直ではないため

大人はこれまでの経験から自分の限界を決めてしまい「難しそうだから無理」と、新しいことにチャレンジする前に諦めてしまう傾向があります。

子どもの強みは、ピアノの上達において「まずやってみる」と素直に受け止め、チャレンジする前向きな気持ちを持っていることです。

「無理だ」と諦めてしまうと、言い訳を探して練習しなくなってしまうなど、悪循環に陥ってしまいます。まだ成長できるという前向きな気持ちを持って学ぶことで、新たな知識や技術を吸収しやすくなります。

同様に、自分のやり方や考えに固執せず、新しいアプローチや指導を受け入れることで、より効果的な練習や演奏が可能です。限界を超えるために、素直な心でアドバイスを受け入れ、ピアノに真剣に向き合えば、大人でもピアノが上達するでしょう。

片手で弾かないため

両手での演奏はピアノの基本的なテクニックのひとつであり、音楽性や表現力を向上させる要素です。大人は知識の豊富さから「ピアノは両手で弾くもの」とすぐに両手で練習を始めてしまいがちです。

しかし、本来ピアノとは片手ずつ練習するのが基本です。片手での練習は、手の動きや指の力など基礎的な技術に役立ちます。「基礎練習はつまらない」ではピアノは上達しません。

大人がピアノで上達するためには、まずは片手ずつ練習し基礎をしっかり身に付けてから、徐々に両手での演奏に移行することが大切です。

記憶に頼っているため

早く弾けるようにと曲を暗記して、小手先のテクニックだけで楽譜を見ずに演奏しようとする方がいます。曲の暗記は、指の位置を覚え、そのとおりに弾こうと鍵盤だけを見ている状況です。

しかし、楽譜を見ずに演奏することでリズムを取りづらく、間違いに気づきにくくなってしまう可能性も少なくありません。

楽譜は、作曲家の意図や表現を伝える貴重な情報源であり、正確に演奏することで表現力を深められます。上達するには楽譜をしっかりと読み込み、指示通りに演奏することが重要です。

記憶に頼らずに、まずは楽譜の読み方や音符の意味を理解し、鍵盤上に落とし込んでいきましょう。

大人がピアノで上達するためのコツ

大人がピアノで上達するためのコツは、大きく分けて以下の5つです。

  • 目標を設定する
  • 基礎から勉強する
  • 片手・遅めのテンポで練習する
  • ピアノ教室に通う
  • 先生の指示に従う

ピアノの上達ペースを他人と比べず、自身の成長を楽しむことが大切です。

目標を設定する

ピアノの練習を始める前に、演奏レベルや技術に合わせて適切な目標を設定しましょう。目標を設定する際には、具体的で実現可能なものを選ぶことが重要です。たとえば「好きな楽曲を正確に演奏する」や「1年以内にグレード試験〇級に合格する」などでもいいかもしれません。

とくに大人の場合、忙しい日常生活のなかで練習時間の確保が難しいケースも多いです。そのため、期限を明確にし、進捗状況を確認できる適切な目標を持つことでモチベーションを高め、継続的な成長を促せます。

その際、小さな目標から始めて、徐々に大きな目標に向かって進んでいくことが上達への近道です。難しい曲を演奏する目標がある場合、まずは小節ごとに分けて練習し、徐々に全体を組み立てていくと良いでしょう。

自分が目指すレベルや曲を明確にし、目標を設定することで、ピアノの練習における方向性をつかめ、無理なく成長できます。

基礎から勉強する

大人が新しくピアノを始める際、知識や経験からついつい基礎を飛ばして、難しい曲に取り組みたくなってしまう方もいるかもしれません。しかし、基礎をしっかりと身につけるのは、技術の土台を築くうえで非常に重要です。

まずは、楽譜の読み方や音符の価値、指の使い方など基礎から学びましょう。基礎をしっかりと身につけることで、より高度な技術や複雑な曲も演奏できるようになります。

片手・遅めのテンポで練習する

ピアノを始めてすぐに両手かつ速いテンポで演奏しようとすると、技術に指がついていけず、リズムを取りにくくなってしまう可能性があります。最終的に両手でうまく演奏するには、最初はゆっくりとテンポを落として練習することが重要です。

片手・遅めのテンポでの練習は、基礎的な技術を磨くだけでなく指の動きや音符の刻みに集中できます。リズムを確認しながら演奏することで、正確なタイミングで音を出す習慣を身につけ、技術の向上を図れるでしょう。

ひとつずつ手の動きを確認しながら、指の力や位置を調整し、少しずつ原曲に近づけていくとスムーズに上達できます。

ピアノ教室に通う

ピアノ教室では、経験豊富な先生による適切なテクニックや知識を学べます。学ぶ環境が整っており、個別にアドバイスを受けながら練習することで、スムーズに上達できるでしょう。

また、ほかの生徒との交流や演奏の機会を通じて、刺激を受けられます。ほかの生徒と切磋琢磨し、演奏を披露することで、モチベーションが高まるかもしれません。

ピアノ教室に通うことは、スムーズな上達を促し、自己学習では得られないメリットがたくさんあります。ピアノ教室に通ったり自宅で習ったりなど、自分に合ったスタイルを選びましょう。

先生の指示に従う

ピアノの先生は専門知識があり、スキルアップをサポートする存在です。一般的に、ピアノを習う際はマンツーマンの個別レッスンです。それゆえに「先生と合わない」「先生が怖い」など、素直に先生の指示に従うのが難しい、と感じてしまう方もいるかもしれません。

しかし、先生は音楽の専門家であり、素直に指導を受け止めることで、正しい姿勢や手の使い方、タッチの仕方など基本的なテクニックを学べます。また、演奏を客観的に評価し自己学習では気づかなかったミスや癖を見つけ、それに対して的確なアドバイスをもらえます。

ピアノは、独学ではなかなか正しいやり方を身につけるのが難しい面もありますが、先生を信頼し、アドバイスを真剣に受け止めることで、ピアノの技術の向上に役立つでしょう。

ピアノのレッスンを受ける際に、大人も子どもも気をつけるべきポイントをまとめました。ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

大人はピアノが上達しにくいといわれる理由と、上達するためのコツについて紹介しました。大人がピアノの上達しにくい理由のひとつに、家事や仕事の負担による練習時間の不足が挙げられます。しかし、上達するためには継続的な練習が欠かせません。

練習時間の確保が難しい場合でも、短い時間でも継続して練習することが重要です。音楽教室に通うことで継続的なモチベーションを保ちながら、効果的な練習を行えます。また、レッスンのスケジュールを組むことで、忙しい日常でも練習時間を確保しやすくなるでしょう。

大人になってからでもピアノに触れることは遅くありません。ピアノは美しい音楽を奏でる喜びを与えてくれる、素晴らしい鍵盤楽器です。ぜひ一度、体験レッスンへ参加しピアノに触れてみましょう。